音響家技能認定講座と検定
《1990年開始》
音響家技能認定講座は、公開セミナーとして1990年に開始された。
1990年2月27日~28日、音響家技能開発委員会によって、東京のTOA株式会社スタジオにてベーシックコースを実施した。2回目は札幌で開催している。ベーシックコースの上にチーフエンジニアコースとオペレータコースを設けたが、チーフエンジニアコースは1991年にTOA株式会社スタジオでスタートし、やはり2回目は札幌で実施した。このコースは1995年に名古屋で実施した後、指導内容をベーシックコースに統合して廃止となった。
オペレータコースは1992年に、TOA株式会社スタジオでスタートして、同年に札幌で実施している。
北海道支部は1993年に、ベーシックコースより易しい初心者向けの実践セミナーを実施して、これを参考に音響家技能認定講座のビギナーズトレーニングとして、たんば田園交響ホールで試行した。
当時の音響家技能認定講座は修了証書を発行するだけであったが、1998年に富士市のロゼシアターで実施したベーシックコースから検定試験が実施され、ベーシックコースは2級音響技術者の認定対象となった。
また、オペレータコースは1級音響技術者、ビギナーズトレーニングを3級音響技術者の認定対象とした。
なお、ビギナーズトレーニングは2004年にビギナーズコースと改称している。
後に、持丸聡会員と増旭会員から業界のシステムチューニングが間違いだらけだから、チューニングに特化したセミナーを開催したいということで、2002年に府中グリーンプラザでチューナ技能講習会を開催した。これを機に音響家技能認定講座にサウンドシステムチューナコースが加わった。
初回は2003年に府中グリーンプラザで実施した。続けて2004年に吹田市文化会館で実施した。
当初の音響家技能認定講座は、検定を行わずに修了証を発行していた。全技連(全国舞台技術者連盟)という団体があり文化庁のお墨付きの検定を始めようとしたが、それは無理だろうと察した私たちは音響家技能認定講座の終了後に検定試験を実施して、1級、2級、3級の音響技術者の認定を開始したのである。