2025日本音響家協会賞に下山幸一氏
□選考理由
日本放送協会に入局し、NHKスペシャル、ベスト・オブ・クラシック、大河ドラマ、あさイチ、ためしてガッテンなど、音楽、ドラマ、情報、スポーツ、報道番組のテレビ、ラジオ音声業務を担当。
また、サラウンドのミキシング・エンジニアとして活躍。独自の「下山アレー」を開発。5チャンネル録音によるオーケストラ録音作品が第21回日本プロ音楽録音賞・優秀賞受賞。
最新技術の研究に裏打ちされた実践者として、テレビ・ラジオ分野、サラウンド録音の第一線に立ち業界をリードしてこられた音響家である。
永らく人材育成にも取組み、「オーディオ」、「テレビ」、「番組制作」などの基礎技術セミナーをはじめ、「サラウンド」、「オーケストラ録音」の発展技術セミナー、民放連技術研修会、全国放送派遣協会スタッフ研修会、ケーブルテレビ研修会で講師を務める。
受講生は、民放やプロダクション、CATV技術者だけでも延べ約1,500名、現在、組織の中核として活躍している人も多い。
このように我が国の芸術文化の発展に大きく貢献していることから日本音響家協会賞を贈ります。
□経歴
・ゴジラの誕生日(11 月3 日)に、浅草で生まれる。
・日本放送協会 放送技術局 制作技術センター 番組制作技術部 チーフエンジニア、一般財団法人 NHK 放
送研修センター(現在はNHK 財団放送研修センター) シニアディレクターを経て、現在、録音家、
オーディオ研究家。
・NHK放送研修センターにおいて、2002 年より音声技術セミナーの講師を担当。
・1970年代後半から電波科学、ビデオコム、ビデオαなどオーディオ、オーディオビジュアル誌等
で、執筆活動。
・2015~2020 東京インターナショナルオーディオショウ、ナゴヤ・オーディオフェスタなどのオーディ
オショウで講演。
□功績
・2007年AES(Audio Engineering Society)ジャパンアワード受賞
各種サラウンドマイクロホンアレーについての研究発表。独自の「Shimoyama Array」を開発。この 成果は、22.2ch 音響の収音手法にも引き継がれる。
・2014年 日本プロ音楽録音賞 優秀賞受賞部門E サラウンド・サラウンド SACD・サン=サーンス 交響
曲第3番「オルガン付き」
・2021年 瑞宝単光章受章