邦楽の演奏用語
起す(おやす)
調子を高めて演奏する。「おやかす」ともいう。
幽める(かすめる)
薄く、弱く演奏する。音量を小さくする。
消す(けす)
次第に弱くして止める。フェードアウトするように。
ニュウ消し
段々と弱くして、いつのまにかなくなるように演奏する。スニークアウトのように。
乾す(ほす)
演奏を中断して、きっかけで再び演奏を始める。 途中を演奏なし(素)にしておくこと。
あげる
演奏を終らせること。打ち上げる。
掛かる(かかる)
演奏を開始すること。「○○で三味線に掛る」「鳴物の掛りで、落雷の効果音を出す」と用いる。
緊る(しめる) 静めて、ゆっくりと引締めて演奏する。
粘る(ねばる) 三味線の演奏用語で、役者の動作をゆっくりと追っかけるように演奏する。
拾い(ひろい) 三味線の演奏用語で、役者の足の動きなどに合わせて一音ずつ区切るように演奏し、徐々に早めて演奏すること。
気をする(きをする) 自分で演技しているような気持ちで、気分を出して演奏する。
合方(あいかた) 歌の息継ぎのところで短く演奏する三味線を「合の手」といい、合の手の長いのを「合方」という。能楽から踏襲した出端合方、序の舞合方、早笛合方、自然音を模倣した虫の合方、松風合方、雪の合方、舞踊で用いられる足拍子合方、布晒合方などがある。